[映画]「容疑者 室井慎次」(初見)

ここんとこフジテレビで重点的に放送している「踊る大捜査線」の
スピンオフ作品。先週は「交渉人 真下正義」昨日は「逃亡者 木島丈一郎
そして今日の「容疑者 室井慎次」な訳ですが。
いやー室井さんが口を開かないのはキャラクター故だとしても
結局室井さんは何かをした訳ではなく最後の最後まで何かに
振り回されているだけなのね。ある意味警察権力の中での彼の無力感が
現れているのだけど。むしろ四方八方に手を回す新城賢太郎(演:筧利夫
の方がよっぽど力あるよなぁと思ったり。とは言え警察組織内部の
権力争いのような警察の理念とは別の所で蠢く醜い争いを打破するのは
室井のような男しかいないと、心ある人達は思っているという事か。
まぁしかしこの映画の中ではひたすら抑圧される室井慎次である。
灰島弁護士事務所の面々による機械的且つ冷徹で卑劣な追い詰められ方、
そもそもの事件の発端であった桜井杏子の端にも棒にもかからない人間性
見ている側は色んなものに抑圧されると最後は解放してくれないとストレスが
残るだけなのですが、この映画は目一杯開放される訳ではなく、むしろ
何もスッキリしないモヤモヤ感だけが残る感じ。結局犯人が誰だかハッキリしない
交渉人 真下正義」とは別の意味で。
後日「弁護士 灰島秀樹」が放送されるそうで、番宣を見る限り灰島の行動が
思わぬ巨悪との対決を生み出す事になりそうだが、あそこまで陰険なやり口を
させたキャラをこの新作ドラマでどのように扱ったのか興味はあるけども。